令和7年5月7日 水曜日~浪江の輪は広がっていく(2)…新しいエネルギーと、復興の知見集積と、女子サッカーと
- 那住行政書士事務所
- 5月7日
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おはようございます!
GW前半、1年半ぶりに福島県・浪江町に行ってきました。見たり聞いたりしてきたこと……の続きです。
◆そこにある現実と、新しい希望と
前回のブログで、ここ数年、アイドルのおっかけをきっかけに、震災復興を目指す浪江町に度々訪れるようになったことを書きました。この間、みちの駅がオープンし、お店もじょじょに増え、今回1年半ぶりに伺ってみると、定宿としているホテルの横には、24時間営業の牛丼店が新たにオープンしていました。
4月27日日曜日に開催された「新町にぎわいマーケット」と言うイベントにも、地方の催事にしては多くの人が訪れ、一時人口が0になった町が、着実に一歩づつ復興の道を歩んでいることを感じることができます。

しかし……その一方で、まだかつての姿からは遠い現実も、随所で感じることができました。と、言っても、私は震災前の浪江町は全く知らないのですが。
今回イベントが行われた「新町通り」は震災前、多くの商店が立ち並び、浪江町でもっとも賑やかだったところだそうです。しかしながら、現在は商店はほとんどなく、震災後建物を取り壊し更地となった区画がいくつも広がっています。この風景は、この通りだけではありません。
イベント会場の一角で、元歴史の先生とおっしゃられる方が、浪江町の歴史をつづったパネルを展示していました。そこにはもっとも浪江が賑やかだったころの地図が貼られていましたが、残念ながら今はこのほとんどが更地の状態になっています。震災前、浪江町には約20,000人の人が暮らしていました。しかし約2,200人。およそ10分の1の人口です。浪江町には今だ、帰宅困難地域に指定されている場所がありますし、指定が解除されている地域も、さまざまな事情から浪江町に戻ってこれない人が多くいるのです。
今回のイベントでは、様々な企業ブース、機関のブース、自治体のブースなどが出展しており、様々な話を聞くことが出来ました。そこで伺ったお話ですが、浪江町は今、2035年、10年後には8,000人まで人口を増やそうと、様々な施策を展開しているとのことです。
その一つが水素エネルギーの開発による町おこしです。このことは以前、浪江女子発組合の播磨かなさんが出演した、浪江町からの配信番組でもとりあげていました。
2020年、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)、東芝(東芝エネルギーシステムズ)、東北電力などが、太陽光発電を利用した水素製造施設を建設し稼動開始。製造された水素は発電や、燃料電池車や燃料電池バスなどの燃料に利用されているということです。
そういえば、スーパー耐久シリーズという自動車レースに、トヨタが水素自動車でレース参戦をしています。近年、水素を燃料とする様々な機器の開発が進んでいます。水素によるエネルギーの生成は、製造から利用まで一貫して二酸化炭素の発生を抑えることができ、っ環境にやさしいエネルギーとして期待されているそうです。その新しい燃料、水素の製造・開発を、浪江町の新しい産業にしようと取り組んでいます。
この水素エネルギーを「地産地消」しようと、町内の電力に使用したり、水素を動力とするバスを町内に走らせたりしているそうです。
調べてみたらスーパー耐久に参戦したトヨタの水素自動車も、浪江町産の水素燃料が使用されていたそうです。
新しいエネルギー、未来を感じます。
◆原発事故からの復興で得た知見こそ、浪江町の財産

出展していたブースの一つに「F-REI」という団体? グループ?のブースがありました。何かと思ってお話を聞いてみると……「福島国際研究教育機構」略して「F-REI」だそうで。復興庁により令和5年に新しく設立された特殊法人で、この法人の新しい研究所が、2030年度末までに浪江駅の駅前にできるそうです。この研究所に多くの人が集まることで、浪江町の賑わいを創出していこうと。
そもそも何の研究機関なの? ということなのですが、研究テーマは、ロボット、農林水産業など5つのテーマにわかれているとのことですが、特徴的なのが「原子力災害に関するデータや知見の集積・発信」だそうです。
浪江町が「人口0」になったのは、東日本大震災の際、福島第一原発の事故があって、その事故による放射能汚染の影響を受けたからです。その事故から、大変な努力で、除染や、土壌改良などを行い、人が戻ってこれるまで回復してきました。この軌跡で得た知見や、福島だからこそ得られるデータを集積、発信していこうと。福島が、そして浪江が経験した“被害”を単なる苦難として終わらせず、そこから得た知見を未来の備えとして次世代へつなぐ。これは非常に意義深い取り組みだと感じました。
現在は各地の大学等に研究を委託しているそうですが、そうした研究がすべて、近い将来、浪江町に集積する。そして次世代への発信がおこなわれる。
新しい取り組みに期待が持てます。
◆次訪れる時、この町はどう変わっているのだろうか

イベント会場で元気の良い女性がちらしを配布していたのでうけとってみたら、「FUKUSHIMA WWW(フクシマウィーアー)」という、女子サッカーのチームの方々でした。
今年3月新しく結成されたサッカーチームだそうで、現在福島県女子サッカーリーグ2部で闘っているそうです。県外からこの地域に移住してきた選手たちが、地域とともに歩みながら、なでしこリーグを目指す……この取り組み、まさに“スポーツによる復興”の新しい形ではないでしょうか。
復興の歩みを進める浪江町は、日々変わっていっています。何度か電車で訪れた時降りた浪江駅。震災前からあるこの駅舎の姿を見るのも、もしかしたら今回が最後かも。
浪江駅前では今後、住宅や商業施設、スポーツ施設などを含む大規模な再開発が予定されており、駅舎も近いうちに新しいものに建て替えられるそうです。

小学校があった場所も更地の状態で、校門の表札だけが残っています。浪江町にはまだまだこういう場所が多く残っています。
新しい浪江町に向けて日々変わっていく姿、ちゃんと見続けて行きたいな、と。アイドルのライブがあろうとなかろうと、この町に、また来たいと思いました。
……イベントが終わりすぐに帰ったのではもったいないな、と思い、浪江町に1泊しました。帰り道、すぐに高速には乗らず、少し6号線を走ってみようかな、と。クルマは少し走ると双葉町、そして大熊町へ。そこでなかなか複雑な風景を見ることとなりました。
その点は明日の本欄で。
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