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令和7年4月28日 月曜日~振り返る「氷河期世代のリアル」(3)



【本日休所】4/26土~5/6火 ゴールデンウィークのため休所とさせて頂きます。電話受付もお休みです。

おはようございます!

GWの前半、本欄では「氷河期世代」の問題について少し書きたいと思います。本日は氷河期世代のこれからの課題と展望について……



▼失われた時代を越えて――これからの課題と展望

一昨日、昨日と、「就職氷河期」について書いてきました。今日は、この連載の最終回として未来を見据え、「これからの課題と展望」について考えてみたいと思います。


私たち氷河期世代もまた、時間の流れとともに、人生の後半戦へと差しかかろうとしています。この現実のなかで、今、できることは。そして目指すべき場所は……



―まず、現実を直視すること

まず何よりも必要なのは、「この問題はまだ終わっていない」という事実を、社会全体で共有することです。参議院選挙を目前としての票取りなのかもしれませんが、最近になって、各党が氷河期世代への対策を、様々に出してきていることは、良い傾向だと思います。


就職氷河期の苦難は、新卒時の一時的なものではありませんでした。社会に出る入り口で躓いたことによって、キャリア形成、資産形成、社会保障……すべての局面で長期的な影響を受け続けています。そしてこの問題は、このまま放置し、この世代が高齢期に達すれば、「高齢貧困」「社会保障コスト増大」「孤立化」という、より深刻な社会問題へと発展してしまします。これは、単なる「可哀そうな世代」の話ではありません。日本社会全体の持続可能性に関わる重大な問題なのです。


ではこの現実を直視した上で、どう対策をとっていくのか。氷河期世代は、社会に出る入り口から厳しい現実に直面しました。


正社員になれない。

キャリアを積めない。

貯蓄も十分にできない。

それでも、必死に生き抜いてきた世代です。


その社会への対応から、どんな職場環境でも、どんな立場でも、柔軟に適応してきた経験は、あらゆる社会への適応力を養ってきたと捉えることができます。

また「次がないかもしれない」という不安の中で、粘り強くチャンスを模索し続けてきた「サバイバル能力」、そして一度つまずいても、何度でも立ち上がり、試行錯誤を続けてきた「忍耐力」を持っています。


そうです、キャリアが無いわけではなく、厳しい現実を生き抜いてきた世代だからこそ、自然に培われ特性を持っているわけです。社会がこの財産を無駄にしていいわけがありません。



―これからの時代のリーダーシップの担い手として

社会は今、かつてないスピードで変化しています。

テクノロジーの進歩、価値観の多様化、グローバル化、そして予測不能な経済変動。

これまでの「右肩上がり」を前提とした社会モデルは、すでに崩れつつあり、新たな経済市場、秩序を模索しなくてはならい時期なのです。


こうした時代に必要なのは、「完璧なエリート」ではなく、変化に対応できる柔軟さと、失敗から立ち直る力を持った人たちではないでしょうか。これはまさに「氷河期世代」を生き抜いてきた人たちです。つまり、苦しい時代を生きてきた私たち氷河期世代こそ、これからの社会で新しいリーダーシップを発揮できる可能性があるのではないでしょうか。


環境の変化に怯えない、転んでもまた立ち上がる、誰かを助けながら自分も前に進む、氷河期世代なら、こうしたリーダーシップを発揮できると考えるのは、私の贔屓目があるからでしょうか? そうではないと思います。


実際、氷河期世代の中には、既に「新しい働き方」にチャレンジしている仲間も多くいます。


・副業やパラレルキャリアでスキルを広げている人

・地方に移住して、地域活性化に取り組む人

・フリーランスとして独立し、自分の得意を仕事にしている人

・行政書士や中小企業診断士などの資格を取得し、新たなキャリアを築いた人


かつて「正社員になれない」と絶望した世代が、今、自ら道を切り開き、新しい社会の担い手になろうとしている。これは、決して小さな希望ではないはずです。


ー政府の支援策――前進はしているが、課題も

政府は、ここ数年、就職氷河期世代に対する支援策を徐々に拡充してきました。特に近年では、40代後半~50代前半を中心とする「いわゆる就職氷河期世代」への支援が、政策課題として明確に位置付けられるようになっています。


厚生労働省では特集ページ https://www.mhlw.go.jp/shushoku_hyogaki_shien/ を設けて支援策をアピールしています。


氷河期世代の正規雇用化支援としてはすでに「特定求職者雇用開発助成金」や「トライアル雇用助成金」などが設けられ、企業側の採用コストを軽減し、年齢や経歴を問わず積極的な採用を促す施策がとられています。ただこれらの助成金は「氷河期世代対策」というより、今までの不況期の採用促進政策の焼き直しであるようにも思えます。一定の効果はあるにしても、抜本的な対策にはなりません。


リスキリング支援(学び直し支援)としては、公共職業訓練や、民間スクールの費用補助を通じて、ITスキルや介護・福祉分野の技能、建設・製造業の専門技能など、需要の高い分野への職業転換を後押しするプログラムが展開されています。また「人材開発支援助成金」のように、雇用側への助成と組み合わせた施策も展開されています。


そして就労相談・就労支援拠点として全国のハローワークに加え、「就職氷河期世代活躍支援プラン」に基づき、「都道府県プラットフォーム」や「氷河期世代専門窓口」の設置も進んでいます。


しかし、実際にはまだ多くの課題が横たわっています。


支援制度そのものの認知度が十分ではなく、対象者が制度の存在を知らなかったり、利用方法が煩雑だったりして、支援が「絵に描いた餅」になっているケースも散見されます。行政手続きの煩雑さや、情報発信のわかりにくさが、支援の効果を半減させているという指摘も根強いです。


本当に必要なのは、単なる制度の「数合わせ」ではなく、個々の氷河期世代のリアルな課題に即した、きめ細かい支援の実現です。

そして、「自己責任」という言葉で切り捨てるのではなく、「社会全体の問題」として向き合う姿勢こそが、求められているのだと思います。



―未来への希望

氷河期世代は、多くの困難を乗り越えてきました。​その経験は、これからの社会で大きな力となるはずです。​私たちが持つ「適応力」や「サバイバル能力」は、変化の激しい現代において、非常に価値のあるものです。​


また、新しい働き方への挑戦や、政府の支援策を活用することで、これからの人生をより豊かにすることも可能です。​大切なのは、自分自身の可能性を信じ、一歩を踏み出すことです。​



ゴールデンウィーク、ちょっと時間があったので、昨今話題となっている氷河期世代についてまとめてみました。私たち氷河期世代が、これからの社会で活躍する姿を見せることで、次の世代にも希望を与えることができると信じています。​



(photo/AC)


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