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米価高騰と農政の転換点~石破政権で農業政策を変えられるのか?(令和7年8月5日 火曜日)

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参議院選挙が終わり新しい議員も出そろったということで、国会が始まっています。これまでの永田町の常識であれば、2回も連続で国政選挙に負け、しかも前代未聞の衆参ともに与党過半数割れという事態を産み出した首相が、政権を維持したまま国会が開幕するなど、まったく考えられないことです。しかも石破首相はこれまで、安倍首相に、麻生首相に、進退に対し辛辣な発言を投げかけていた人です。政治家の言動の軽さは、今にはじまったことではありませんが、ご自身のこれまでの発言との整合性を、あらためて良く考えて欲しいものです。


こちらも「軽口」で良いわけだなく、「表明」をするのであればしっかりと、先を見据えた対応を考えて欲しいものです。決して一時の人気取りのための付け焼刃で進めてよい政策ではありません。


今朝(2025年8月5日)の読売新聞は、1面トップで石破首相が今日、米の増産への転換を表明すると記事にしています。

コメ増産へ転換、石破首相がきょう表明…価格高騰は「生産量不足」


政府はこれまで続けてきた「米の生産調整」政策を大きく転換し、今後は米の生産を拡大する方向で農業政策を見直す方針を固めまたということです。2027年の収穫年度から実施される見通しで、政府は今秋にもその具体的な計画(ロードマップ)を示すとしています。

この政策転換の背景には、昨年から続く米価の異常な高騰があります。全国的な不作に加え、生産現場の高齢化や離農、流通面でのボトルネックなどが重なり、家庭用の米の価格が高騰。昨年夏には5キロあたり4000円を超える例も見られ、「令和の米騒動」とも言われる事態となりました。


政府は緊急備蓄米の放出や輸入枠の調整などで対応しましたが、市場の混乱や農水大臣の発言への批判などを受けて、政治的にも強いインパクトを残しました。


▼「作るな」から「作って輸出せよ」へ

米の生産調整は、1970年代の「減反政策」に端を発します。過剰生産による価格暴落を避け、需給の均衡を図ることが主な目的でした。長年にわたり、農家には「田んぼに米を作らず、他の作物に転作すれば補助金を支給する」という構造が続いてきました。

しかし、今回の政策転換は、そうした流れを大きく覆すものです。

政府は、「国内の安定供給」に加え、米の輸出を拡大することで、農業を成長産業に転換することを目指しています。


もちろん、この政策転換には期待もあります。「米を作っても補助が出ない」「先行きが見えない」として田んぼを手放していた農家にとって、「作ってよい」という方針は前向きな希望につながるでしょう。


一方で、農家からは慎重な声も多く聞かれます。そもそも現在、第一次産業の担い手は大きく減少しており、次世代にどう繋いでいくかは申告な問題となっています。労働力の確保も難しい現場が多いのが現実です。政府が打ち出す支援策が、単なる「掛け声」に終わらず、現場に即した形で届くかどうかが問われます。


▼消費者としても他人事ではない

農政の話というと、どうしても「農家向けの専門的な話」として受け取られがちですが、今回の動きは私たち消費者にとっても決して無関係ではありません。

米価の高騰は、日々の食卓に直結します。外食や学校給食、加工食品の価格にも波及し、家計全体に影響が出るからです。日本の農業が持続可能であることは、私たちが安定して食料を手に入れるための「生活のインフラ」でもあります。


今回の「転換」が掛け声だけで終わらないように、今後の実行過程をしっかりと注視していく必要があります。特に重要なのは、地域の実情に即した柔軟な政策運用がなされるかどうかです。

たとえば都市近郊の農地が多い横浜市のようなエリアと、中山間地域とでは、農地の規模も担い手の年齢層も、直面する課題もまったく異なります。加えて、農業にかかわる法制度、水利権や農地転用の要件、補助制度の仕組みなども、現場に寄り添った再設計が求められます。


石破首相のリーダーシップには期待を寄せつつも、今回の政策転換が単なる場当たり的な人気取りではなく、持続可能な日本の農業を築く一歩になることを願いたいと思います。


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