新入会員実務研修で「特定行政書士のススメ」というお話しをしてきたよ ……というお話し。
- 那住行政書士事務所

- 1 日前
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令和8年7月8日、神奈川県行政書士会が開催した新入会員実務研修において、「特定行政書士のススメ~もしもマクリーンさんが特定行政書士に相談していたら~」をテーマに講師を務めさせていただきました。
主に、今年行政書士登録をされた先生方を対象とした研修で、105分にわたり、特定行政書士制度や行政不服審査制度についてお話ししました。
現在、神奈川県行政書士会では「特定行政書士検討ワーキンググループ」の座長を務めさせていただいております。と、いうことで、新しく行政書士になって頂いたみなさんに、少しでも特定行政書士という制度を知ってもらえたらなぁ~と。
今回お話しを頂いたとき、神奈川会の研修部さんから頂いたタイトル案は、「もしもマクリーンさんが特定行政書士に相談していたら」というタイトル。
行政書士試験を受験された方であれば、「マクリーン事件」は誰もが学習した憲法判例の一つです。試験では「外国人にも基本的人権は及ぶのか」という観点から学ぶ判例です。行政書士になられた方なら、絶対に知っている事件をタイトルにあげ、みなさんに少しでも興味をもってもらおう、というのはとっても良いアイデアだなぁ~と。ということで私のお話しも、ここを起点にお話しを進めさせて頂きました。
「もしマクリーンさんが特定行政書士に相談していたら、何ができただろうか。」
もちろん、マクリーン事件は外国人の在留期間更新に関する事案であり、行政不服審査法の適用除外となるため、現在の特定行政書士制度があったとしても審査請求代理人として関与することはできません。
しかし、「不許可処分を受けた依頼者に対し、どのような権利救済の方法があるのか」を考えることこそ、行政法を学ぶ意味であり、特定行政書士制度の本質ではないでしょうか。
そんな問いかけから研修をスタートしました。
―特定行政書士は「審査請求」だけではない!

研修では、制度の説明だけではなく、
・なぜ特定行政書士制度が創設されたのか
・行政不服審査法の全面改正との関係
・行政法を学ぶ意味
・行政書士法改正によって広がった業務範囲
などについてもお話ししました。
特定行政書士というと、「審査請求の代理ができる資格」というイメージを持たれがちです。もちろんそれも間違いではありません。
しかし私が受講者の皆さんに一番伝えたかったのは、
「特定行政書士になるために行政法を深く学ぶことが、許認可業務そのものの質を高める」
ということでした。
神奈川県行政書士会特定行政書士検討ワーキンググループでは、4年前から、『戦略的許認可申請』という冊子を作っております。WGの前担当副会長である、小出秀人先生(現・相談役)が主筆となり作成した冊子です。
行政書士の仕事は、単に申請書を作成して提出することではありません。
行政手続法や個別法の仕組みを理解し、行政が適正な手続を踏んでいるか、審査基準は適切に運用されているか、不許可処分となった場合、どのような救済手段があるか、そうしたことまで考えながら業務を進めることで、依頼者に提供できる価値は大きく変わります。
手引きやマニュアル本だけに頼って、許認可を進めるのは違いますよ、という視点です。そうした視点こそが、「戦略的許認可申請」の考え方です。一人ひとりの行政書士が高い視座から業務に当たっていくことこそが、行政書士の質を高めていくことにもなると思います。
―実際の裁決事例も紹介
後半では、いくつかの裁決事例もご紹介しました。単に「勝った・負けた」という話ではなく、行政法を理解しているからこそ見えてくる論点や、特定行政書士がどのような視点で案件に取り組むのかを紹介しました。
研修会を行わせて頂くと、自分自身もあらためて勉強になります。今回の研修を通じて改めて感じたのは、行政書士試験で学んだ行政法は、決して試験のためだけの知識ではないということです。
実務の現場でこそ、これまで学んだ知識を活かすことで、「この行政指導には法的根拠があるのか」「理由提示は十分か」「行政手続法上問題はないか」「不服申立てという選択肢はないか」といった視点が、依頼者の権利利益を守るうえで大きな力になります。
行政書士は「行政手続きの専門家」であると同時に、「行政法の専門家」でもあります。その専門性をさらに高める制度が、特定行政書士制度なのだと私は考えています。
今回、このような貴重な機会をいただいた神奈川県行政書士会研修部の皆様、そして熱心に受講してくださった新入会員の皆様に、心より感謝申し上げます。
神奈川県行政書士会の新入会員実務研修は、なかなかハードで、4日間、朝から晩まで、いろいろな研修があるんですよ。私の受け持ったパートは、お昼休みの後、最初のパート。間違いなく私だったら、寝ていただろうなぁ~という時間に、熱心にいろいろお話しを聞いて頂けました。
新しく行政書士会に入会された皆さんがこれから多くの経験を積み、それぞれの分野で活躍されることを期待するとともに、その中で「特定行政書士」という選択肢にも関心を持っていただければ、嬉しいかな~と。
皆様お疲れ様でした。
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とてもよい内容だと思います。
この取り組みが全国で共有されたらとも思います。
また、行政不服審査法・行政手続法の適用除外についても検討をされてみてもいいと思いました。