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【鉄道ブログ】27,000Kmの旅日記007/最北の鉄道・宗谷本線編(7)


週末は法務以外のお話を書いていきたと思います。前回までは こちら から ………


午前10時31分、宗谷本線は南稚内駅を出発した。南稚内駅を出てしばらく、車窓は稚内駅から続く街の様子を映していたが、しばらくすると街は見えなくなり……思わず「わぁ」と口から言葉が飛び出した。南稚内駅を出て数分、車窓から街が消え、次に飛び込んできたのは、とても美しい風景だったのだ。



一面の樹氷、一面の雪野原。北海道の原生林が、原野が一面雪に包まれ、白く輝く風景が、車窓いっぱいに広がっていたのだ。

時折、カラスが樹氷から樹氷へ飛び交う姿が見える。

空は厚い灰色の雲に覆われているが、ところどころに見える隙間からオレンジ色の陽の光が、まるで美術館の間接照明のように、あたりを照らしている。



こんな美しい風景を見たことがあっただろうか。今回の旅、この最北端から走る鉄道に一度乗ってみたいと思ったことから始まったが、まさかこんな美しい景色に出会えるとは思っていなかった。夏に再びこの地に来ることがあったら、まったく違う車窓を楽しむことが出来るのだろう。東京や横浜からはだいぶ早い時期かもしれないが、秋の車窓もまた見ることが出来るのであれば見てみたい。

多くの地方が今、観光で地域経済の掘り起こしをしようとし、その観光資源の開発に苦労している。しかし本来はそんな開発などいらないのかもしれない。この美しい風景そのものが、車窓そのものが、そしてこの景色の中を駆け抜ける鉄道そのものが、一番の観光資源ではないか!

と、なるとそのアピールが足りないのか。いや、アピールが難しいのかもしれない。来ればわかる、見ればわかる。この美しい景色を見て、正直、驚き、感動した。

しかし本稿の数行を振り返っても、その美しさを伝えきれているとは思わない。掲載した写真も同じくだ。

そこに広がっていた美しい景色は、言葉以上、写真以上のものがあったのだ。



……10時44分。定刻通り、宗谷本線は次の駅、抜海駅にたどり着いた。ここから無人の駅が続く。私が旅に出た2018年12月の時点では、本稿(4)でも書いた通り、この駅をはじめいくつかの駅の存廃問題が議論されていた。そしてその後、残念ながら抜海駅(稚内市)をはじめ、幌延、安牛(宗谷管内幌延町)、豊清水、恩根内、紋穂内、南美深(上川管内美深町)、北星(名寄市)、下士別(士別市)、北剣淵、東六線(上川管内剣淵街)、北比布、南比布(同比布町)以上13駅の2021年3月での廃止が決まってしまった。

抜海駅が出来たのは大正13年6月25日のことである。開業100年を前にして、駅としての役割が終わってしまうのは哀しい。幸いなのかどうかはわからないが、駅舎は観光用として維持されるという話である。



(写真1~4 4は動画)南稚内駅~抜海駅間の車窓




※本稿は平成30年12月に現地に行った際の記録・撮影です。

※次回は令和2年8月22日(土)に更新します。以後、毎週土曜更新が目標です。

※平成31年1月分の鉄道輸送統計調査における旅客営業キロの全国合計は27,787.2Km


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