【業務紹介/遺言書】遺言書は「財産を分けるため」だけではありません――元気なうちに考えておきたい遺言書作成
- 那住行政書士事務所

- 1 日前
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「遺言書を作った方がいいのだろうか」
そう考えたことはあっても、実際に作成するところまで進んでいる方は、それほど多くないのではないでしょうか。
まだ元気だから必要ない。大きな財産があるわけではない。家族の仲も悪くないから大丈夫。
そう考える方もいらっしゃると思います。
また、いざ作ろうと思っても、「何を書けばいいのか分からない」「書き方を間違えたらどうなるのか」「そもそも誰に相談すればいいのか」といった疑問が出てきて、結局そのままになってしまうこともあります。
遺言書というと、どうしても「亡くなった後の話」という印象があります。
しかし私は、遺言書は亡くなった後のためだけに作るものではないと考えています。
これまで築いてきた財産をどうするのか。家族に何を遺したいのか。そして、自分の思いをどのように伝えるのか。
遺言書を作ることは、自分自身のこれまでと、これからを整理することでもあります。
今回は、遺言書を作成する意味と、実際に作成するときに考えておきたいことについてお話しします。
初出:2026/08/18
追記:
【参考】
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01|「うちは揉めないから大丈夫」と思っていても
相続のご相談を受けていると、「うちの家族は仲がいいから、相続で揉めることはないと思っていました」という話を聞くことがあります。
もちろん、遺言書がなくても円満に相続手続きが進むご家庭はたくさんあります。
しかし、人が亡くなれば、その方の財産について誰が何を引き継ぐのかを決めなければなりません。
預貯金だけなら比較的分けやすいかもしれませんが、自宅などの不動産があればどうでしょう。
「長男には自宅を残したい。その代わり、次男には預貯金を多く渡したい」
本人はそう考えていたとしても、それを何も遺さずに亡くなってしまえば、ご家族にはその意思が分かりません。
そして相続人同士で話し合うことになります。
それぞれに生活があり、それぞれに事情があります。同じ親のことを大切に思っていたとしても、財産の分け方について同じ考えになるとは限りません。
遺言書を作成しておくことには、自分の意思を明確にするとともに、遺されたご家族が一から話し合わなければならない負担を減らすという意味があります。
「家族の仲が悪いから遺言書を作る」のではありません。
むしろ家族の関係を大切にしたいからこそ、自分が元気なうちに整理しておく。
そんな考え方があってもよいのではないでしょうか。
02|遺言書は、自分の意思を遺すもの
自分が長い時間をかけて築いてきた財産です。
誰に何を引き継いでもらいたいのか。
それを自分自身で考え、意思として遺すことができるのが遺言書です。
もちろん、遺言書を書けば何でも自由にできるというわけではありません。相続人の構成によっては遺留分への配慮が必要になることもありますし、財産の内容によっては別の検討が必要になる場合もあります。
だからこそ、「誰に何を渡したいか」だけを決めるのではなく、ご家族の状況や財産全体を見ながら考えていくことが大切です。
そして、もう一つ忘れてはいけないのが、遺言書には財産のことだけを書くわけではないということです。
遺言書には「付言事項」として、ご家族へのメッセージを記載することもできます。
「なぜ、このような財産の分け方にしたのか」
「これまで家族を支えてくれてありがとう」
「これからも兄弟仲良く暮らしてほしい」
こうした言葉には、財産の分け方だけでは伝わらない、その方の思いがあります。
法的な効力を持つ事項とは別のものですが、遺されたご家族にとっては、このメッセージがとても大きな意味を持つことがあります。
財産とともに、自分の思いも遺す。
それも遺言書の大切な役割だと思います。
03|遺言書に「万能なひな形」はありません
インターネットで検索すると、遺言書の文例やひな形をたくさん見つけることができます。
参考にすること自体は悪いことではありません。
ただ、遺言書を作る際に注意していただきたいのは、一人ひとり、作るべき遺言書は違うということです。
家族構成が違います。
持っている財産も違います。
そして、その財産を誰に引き継いでもらいたいのかという希望も違います。
例えば会社を経営している方であれば、単に個人の預貯金や不動産をどうするかだけではなく、自社株式などを誰に承継させるのかという事業承継の問題も考える必要があります。
作家、画家、写真家、漫画家、デザイナーなどのクリエイターであれば、作品そのものだけでなく、著作権をはじめとする権利を誰に引き継がせるのかという問題があります。
不動産を複数所有している方、再婚されている方、お子さんのいないご夫婦など、それぞれの事情によって検討すべきことは変わります。
「遺言書の書き方」を考える前に、まず、
自分にはどんな財産があり、誰が相続人になり、自分は何を望んでいるのか。
そこを整理する必要があります。
そのうえで、その希望を実現するにはどのような内容の遺言書にすればよいのかを考えていきます。
04|自筆証書遺言と公正証書遺言、どちらにする?
実際に遺言書を作ろうとすると、次に「どの方式で作るか」という問題が出てきます。
一般によく利用されるのが「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」です。
自筆証書遺言は、自分で作成することができる遺言です。手軽に作成できる一方で、法律上の方式を満たしていなければ、せっかく作った遺言書が有効なものとして扱われない可能性があります。
また、自宅で保管するだけでなく、法務局の自筆証書遺言書保管制度を利用する方法もあります。
一方、公正証書遺言は、公証人が関与して公正証書として作成する遺言です。
公証人との事前の打ち合わせや必要書類の準備、証人の手配などが必要になりますが、方式の不備によって遺言が無効になるリスクを抑えられるなどの利点があります。
「どちらが絶対に良い」というものではありません。
財産の内容、家族関係、ご本人の希望などによって、適した方法は変わります。
当事務所では、「公正証書遺言を作りたい」と最初から方式を決めていただく必要はありません。
まずお話を伺い、どのような遺言書を作りたいのかを整理したうえで、適切な方法を一緒に考えていきます。
05|遺言書を作ることは、自分の財産と人生を整理すること
遺言書のご相談をいただいたからといって、いきなり遺言書の文章を書き始めるわけではありません。
まず、ご家族について伺います。
次に、預貯金、不動産、株式など、現在どのような財産をお持ちなのかを確認します。
そして、「誰に何を遺したいのか」「なぜそうしたいのか」というご本人の希望を伺います。
話をしているうちに、
「そういえば、昔買った土地があった」
「この口座は整理しておいた方がいいかもしれない」
「この財産については、子どもたちに説明しておこう」
といったことに気付く場合もあります。
つまり遺言書作成は、単に一枚の書類を作る作業ではありません。
自分の財産、家族との関係、そしてこれからのことを整理する機会でもあります。
これが「終活」の一つとして遺言書作成を考える意味ではないでしょうか。
06|遺言書は「いつか」ではなく、元気なときに
「遺言書はもう少し年を取ってから」
そう考える方も多いと思います。
しかし、遺言書は自分の意思をきちんと表すことができるうちに作る必要があります。
ですから、「まだ早いかな」と思えるくらいの時期に一度考えてみることをおすすめします。
そして、一度作ったら二度と変更できないものでもありません。
家族の状況が変わった。財産の内容が変わった。自分の考えが変わった。
そのような場合には、あらためて遺言書の内容を見直すことができます。
大切なのは、最初から完璧な「終活」を完成させようとすることではありません。
まず、自分の財産や家族のことを整理してみる。
その中で「これは遺言書にしておいた方がよい」と思うことがあれば、具体的な準備を始める。
そこからで十分です。
那住行政書士事務所では、遺言書作成・終活をサポートしています
「遺言書を作った方がいいのか分からない」
「何を書けばいいのか分からない」
「自筆証書遺言と公正証書遺言のどちらがいいのか相談したい」
「財産や相続人の整理から手伝ってほしい」
そんな段階からご相談いただいて構いません。
那住行政書士事務所では、事務所開設以来、遺言書作成や相続に関するご相談をお受けしてきました。
遺言書の文案を作ることだけが私たちの仕事ではありません。
まずお話を伺い、ご家族の状況、財産、そして何よりご本人の希望を整理したうえで、どのような遺言書を作るのがよいのかをご提案します。
必要に応じて他の専門家とも連携しながら、遺言書作成から終活、そしてその先の相続までを見据えてサポートしていきます。
遺言書は、亡くなった後のためだけの書類ではありません。
自分が築いてきたものをどう遺すのか。
そして、大切な人に何を伝えるのか。
元気な今だからこそ、一度考えてみてはいかがでしょうか。
遺言書作成や終活について気になることがありましたら、那住行政書士事務所までお気軽にご相談ください。
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