NEWS CLIP|気になった法務・政策ニュース|2026年8月21日 from那住行政書士事務所
- 那住行政書士事務所

- 1 日前
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暦の上では立秋を過ぎています。しかし昨日は、そんな言葉が少し空々しく感じられるほど暑い日となりました。まあそれでも、ちょっと前の「殺人的暑さ」から比べると、若干、「秋の気配」は感じつつありますが……
8月も後半へ進み、甲子園も終盤、夏休みも残り少なくなってきました。政治も行政も、夏休みとは無縁のようで、横浜では山中竹春市長のパワハラ問題がいよいよ進退の判断という局面を迎えています。
今日のNEWS CLIPは、その横浜市政から始めます。続いて、来年から大きく変わる横浜市の喫煙ルール、残念ながら甲子園を去った横浜高校。そして後半では、熊本地震と相続放棄、リチウムイオン電池の事故、地方分権改革を取り上げます。
ニュースの向こう側にある「それ、本当にそれでいいの?」というところまで、少し考えてみたいと思います。
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01|YOKOHAMA/POLITICS|山中市長、28日にも進退判断――そろそろ「自分の言葉」が聞きたい
職員に対するパワーハラスメントが第三者調査で認定された山中竹春横浜市長の問題が、いよいよ大きな局面を迎えています。
読売新聞は8月19日、山中市長が28日にも自身の進退について判断する見通しだと報じました。一方、市長は後援会の役員会に出席し、一連の問題について謝罪しながらも、続投への意欲をにじませたとされています。
読売新聞「パワハラ問題の山中・横浜市長、28日にも進退判断」https://www.yomiuri.co.jp/national/20260819-GYT1T00429/
この問題についてはNEWS CLIPでも継続して取り上げてきました。8月13日には横浜市議会総務委員会で長時間にわたる質疑が行われ、その後、自民、公明、立憲民主の市議会3会派が市長に辞職を求める申し入れを行うなど、市長を取り巻く状況は明らかに厳しさを増しています。
私も13日の総務委員会を大部分ネットで視聴しました。そこで強く感じたのは、やはり市長自身の言葉があまり聞こえてこなかったことです。
第三者調査でパワハラが認定されている以上、いま問われているのは法律論でも広報戦略でもありません。「自分は何をしたのか」「傷ついた職員にどう向き合うのか」「これから市役所という組織をどう立て直すのか」を、自分の言葉で説明することだと思います。
政治家の答弁には慎重さが必要です。しかし、慎重さと「何を言っているのか分からない」は別物です。答弁書の言葉をどれだけ並べても、それだけで信頼が回復するわけではありません。
そして、ここまで来ると山中市長個人の問題だけでもなくなっています。横浜市役所という巨大な行政組織が、市長と職員との信頼関係が大きく揺らいだ状態で正常に機能できるのか。そこが市民にとっては最も重要です。主要会派が辞職を求めるところまで来ている以上、市長が「続投します」と宣言しただけで、翌日から何事もなかったかのように市政が進むとも思えません。逆に辞職となれば市長選挙となり、来春には統一地方選挙も控えています。
一部からは山中市長が辞職し、市長選に再出馬するのではないかという声も聞こえてきます。そうなると辞職を求める各会派も、しっかりと対抗馬を用意するなど、準備を進めなければなりません。
28日前後にどのような判断が示されるのか。
続けるにせよ辞めるにせよ、今度こそ「誰かが整えた言葉」ではなく、山中市長自身の言葉を聞きたいと思います。
02|YOKOHAMA/LIFE|横浜市、来年1月から屋外の公共空間を原則禁煙へ――禁止するなら、吸う場所も考えたい
横浜の街の風景が、来年から少し変わります。横浜市は令和9年1月から、市内全域の「屋外の公共の場所」で喫煙を禁止する予定です。
横浜市「市内全域の屋外の公共の場所での喫煙を禁止します」https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/sumai-kurashi/gomi-recycle/seiketsu/joureikaisei.html
これまで横浜市では、指定された喫煙禁止地区などを除けば、歩行中の喫煙については条例上「しないよう努めなければならない」という位置付けでした。今回の条例改正では、そこからさらに踏み込み、道路や公園など市内全域の屋外の公共空間へ対象を広げます。
横浜市が管理する公園については、すでに2025年4月から原則禁煙となっています。さらに2027年3月にはGREEN×EXPO 2027も開幕します。国内外から多くの来訪者を迎える前に、街の美化と受動喫煙対策を強化しようという流れでしょう。
私は基本的には、この方向でよいと思います。
屋外だからといって煙が瞬時に消えるわけではありません。駅へ歩いているとき、数メートル前を歩く人がたばこを吸っていれば、後ろを歩く人はかなり長い時間その煙を吸うことになります。吸わない側からすれば、「嫌なら離れればいい」と言われても、こちらも同じ駅に向かっているのだからなかなか難しい。ただし、規制を強化するのであれば、行政も少しだけ「禁止すれば解決」という発想から離れてほしいと思います。
喫煙場所をほとんど用意せずに「どこでも吸うな」と言えば、結局は私有地との境界や裏道、ビルの陰などに喫煙者が集中します。それでは煙が消えるのではなく、場所を移しただけです。
必要な場所には、周囲への煙の流出を抑えた喫煙スペースを設ける。吸う人にもルールを守ってもらい、吸わない人には煙を吸わせない。その両方を考えてこそ政策でしょう。
何でも禁止にすれば行政としては説明しやすいのですが、街は条例の条文だけで動いているわけではありません。
公共空間を誰もが気持ちよく使えるようにする。そのための規制であってほしいと思います。
03|SPORTS/YOKOHAMA|横浜高校、甲子園で敗退――でも、今年は本当に強かった
残念でした。
夏の甲子園で、神奈川代表の横浜高校が敗退しました。
Yahoo!ニュース「【甲子園】横浜敗退 乱調の織田翔希は涙」https://news.yahoo.co.jp/articles/9585fc47d48777b99d73e64a32ec9dd36cb3c770
今季の横浜高校は、本当に強かったと思います。神奈川県大会では圧倒的な強さを見せ、甲子園でも当然のように優勝候補に挙げられていました。
高校野球は一発勝負です。どれだけ強いチームでも、一つの試合ですべてが終わります。プロ野球のように「明日取り返せばいい」がありません。だから面白いのでしょうが、応援している側からすると、そんな哲学は負けた直後にはあまり慰めになりません。
そして、やはり印象に残ったのがエースの織田翔希投手です。
甲子園では156キロを計測しましたが、数字以上に球威を感じました。打者の手元でも勢いが落ちず、映像越しでも「これは高校生が簡単に打てる球ではないな」と思わせるストレートでした。
横浜高校には、松坂大輔さんをはじめ、数多くの素晴らしい投手がいました。その歴史の中で甲子園通算8勝を挙げたことも立派です。だからこそ、今回の敗戦は残念でした。
1998年以来、28年ぶりとなる夏の全国制覇。今年4月に亡くなった渡辺元智元監督へ、もう一度全国制覇を届けたいという思いもあったでしょう。
もっとも、織田投手の野球人生はここからです。
プロ野球へ進むのか、報道にあるように米国も視野に入れるのか。まだ高校3年生ですから、周りが勝手に将来を決める必要はありません。とはいえ、一野球ファンとしては「プロで見たいなあ」と思ってしまいます。あのストレートが次のステージでどこまで速くなり、どんな投手に成長するのか。非常に楽しみです。
優勝には届きませんでしたが、今年の横浜高校は間違いなく強かった。
選手の皆さん、この夏、本当にお疲れさまでした。
そして、来年は桐光学園も頑張れ!
04|INHERITANCE/DISASTER|熊本地震、相続放棄の熟慮期間を特例延長――「法律の期限」は災害を待ってくれない
先日のNEWS CLIPでは、熊本地震で被災者支援に取り組む熊本県行政書士会の活動を取り上げました。
災害後には住まいや生活の再建が最優先になりますが、その裏では普段なら意識しないさまざまな法律上の期限が動き続けています。その一つが相続です。
法務省は令和8年熊本地震に伴う特例として、対象となる被災者について、相続放棄などの熟慮期間を令和9年3月31日まで延長すると案内しています。
法務省「令和8年熊本地震の被災者である相続人の方々へ」https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00413.html
通常、相続放棄は「自己のために相続の開始があったことを知った時」から3か月以内に家庭裁判所へ申述する必要があります。
法律は、なかなか融通が利きません。
家が壊れていても、避難所で生活していても、本来なら期限は進んでいきます。「大変だったので忘れていました」と言って当然に期限が止まる制度ではありません。だからこそ、今回のような特例措置には意味があります。
被災によって親族と連絡が取れないかもしれません。亡くなった人の通帳や契約書が家屋の中に残されたままかもしれません。そもそも預貯金と借金のどちらが多いのかを調べるだけでも時間がかかります。
そんな状況で「3か月以内に決めてください」と言われても、現実には難しいでしょう。
そして注意したいのは、相続放棄は「借金だけ放棄する」制度ではないことです。相続放棄をすれば、負債だけでなく預貯金や不動産などのプラスの財産も相続しません。
財産と負債のどちらが多いか判断できない場合には限定承認という制度もありますが、こちらも手続は簡単ではありません。
災害支援というと食料、住まい、医療などがまず思い浮かびます。しかし、被災から少し時間が経つと、こうした法律問題が一気に表面化します。
行政や専門家が情報を出していても、その情報が必要な人に届かなければ意味がありません。
「知らなかったために権利を失った」。
非常時だからこそ、そんなことをできるだけ減らしたいと思います。
05|SAFETY/LIFE|モバイルバッテリーが燃える――便利さの裏側にあるリチウムイオン電池
スマートフォン、モバイルバッテリー、ワイヤレスイヤホン、携帯扇風機、掃除機、電動工具。身の回りを見回すと、リチウムイオン電池を使った製品が本当に増えました。
小型で軽く、大きなエネルギーを蓄えられる。現在のモバイル社会は、この電池なしには成立しなかったでしょう。
その一方で、発火や火災事故も繰り返し起きています。
消費者庁「リコール情報サイト」https://www.recall.caa.go.jp/
以前であれば「充電池」と聞けば携帯電話やパソコン程度でしたが、今では扇風機から電動自転車まで、ありとあらゆるものが充電式です。つまり、それだけ事故の可能性も生活の中へ入り込んできたということです。
特に気をつけたいのが、バッテリーの膨張や異常発熱です。
膨らんだモバイルバッテリーを見て、「まだ充電できるから使おう」と考えるのは、かなり危険です。電池はこちらの節約精神には付き合ってくれません。
異常に熱くなる、変な臭いがする、充電時間が急に変わった。こうした兆候があれば、使用を中止してメーカーなどへ相談した方がよいでしょう。
また、リコールも問題です。
メーカーが「危険なので無償回収します」と発表しても、持ち主が知らなければ、その製品は普通に家庭で使われ続けます。数年前に買った製品について、いちいちメーカーサイトを見る人は多くないでしょう。
だからこそ、家電製品を購入した際のユーザー登録や、消費者庁のリコール情報サイトには意味があります。
便利な製品を怖がって使わない必要はありません。
ただ、「安かったから」「ネットで売っていたから」というだけで、どこのメーカーなのかもよく分からない充電機器を使うのは、私は少し怖いと思います。
数百円を節約した結果、家を燃やしては割に合いません。
便利さには、その便利さなりの扱い方があるということでしょう。
06|ADMINISTRATION/POLICY|地方分権改革――「東京で全部決める」が本当に効率的なのか
最後は行政関係のニュースです。
内閣府では現在、2026年の地方分権改革に関する「提案募集方式」の検討が進んでいます。地方公共団体から寄せられた提案について関係府省庁が回答し、その回答に自治体側が再び意見を述べながら、制度の見直しが進められています。
内閣府「地方分権改革・新着情報」https://www.cao.go.jp/bunken-suishin/news/index.html
「地方分権改革」という言葉は、いかにも役所の資料に出てきそうで、正直なところ名前だけではあまりワクワクしません。しかし内容は、私たちの生活にもかなり関係します。
簡単にいえば、全国一律に国が決める必要があることは国が決める。一方、それぞれの地域の実情に応じて判断した方がよいことは、自治体へ任せていこうという話です。
人口数千人の町と人口約380万人の横浜市では、行政需要も組織の規模も違います。北海道の町村と横浜市が抱えている交通問題も、当然同じではありません。
それなのに、何でも中央省庁が全国一律の細かなルールまで決める。
果たしてそれがいつも効率的なのか、という疑問はあります。
もちろん、自治体ごとに法律の扱いがバラバラになれば困ります。どの地域でも同じ権利が保障されるべき制度については、国が全国共通のルールを定める必要があります。
問題は、その「全国統一でなければならない部分」をどこまでにするかです。
行政書士として行政手続に携わっていると、「法律にはそんなことまで書いていないのに、なぜこの書類が必要なのだろう」と思う場面があります。昔からそうしているから、という理由だけで続いている手続も、世の中にはきっとあるでしょう。
提案募集方式は、そうした現場の違和感を自治体から国へ伝え、制度を見直すための仕組みです。
行政改革というと大規模な省庁再編のような派手な話を想像しがちですが、実際には「この添付書類、本当に必要ですか?」という小さな見直しの方が、市民にとってはありがたい場合もあります。
国が地方を信用し、地方も自分で責任を持って判断する。地方分権とは、結局その関係をどう作るかという話なのだと思います。
今回のNEWS CLIPから
山中市長の問題に揺れる横浜に、さわやかな風を吹かしてくれた横浜高校。準決勝での敗退は残念でした。
来年はグリーンエクスポが控えていますし、早くゴタゴタは片づけて欲しいものです。
那住行政書士事務所
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