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執筆者の写真那住行政書士事務所

【鉄道ブログ】27,000Kmの旅日記013/最北の鉄道・宗谷本線編(13)

週末は法務以外のお話を書いていきたと思います。

前回までは こちら 鉄道ブログのメインページからどうぞ。

……


稚内駅を出て約4時間、宗谷本線は「名寄駅」に到着した。稚内から132Km、名寄市の中心に位置する名寄駅は、2面3線のホームを持つ駅だ。

現在この駅を発着するのは宗谷本線だけであるが、平成7年までは名寄から、日本海側に向かって現在、函館本線と留萌本線の分岐駅である、深川駅までをつなぐ「深名線(しんめいせん)」が、平成元年まではオホーツク海側、現在は石北本線(せきほくほんせん)が通る遠軽駅まで「名寄本線」が走っていた。


名寄市は名寄盆地に位置する市で、北海道の北側の各地域からの農産物などの集積地として、商業・産業の中心都市として発展してきた。しかし1960年代から徐々に人口減少がはじまり、2000年代に入ると過疎地域として指定をうけるまでになった。その過程において、石北本線が廃止となり、深名線が廃止となり、交通の拠点としての昨日も縮小され続けてきた。そして今、宗谷本線の存廃問題に直面している。

とりあえずいくつかの駅の廃止とともに、宗谷本線の存廃問題は棚上げされた。しかし名寄~稚内間はいつ廃止となってもおかしくない状況であり、近年、天災により不通をきっかけにそのまま廃線となる状況が各地で続いていることを考えると、「ある日突然」その日が来てもおかしく無いと思うのだ。



宗谷本線はここ名寄駅で運転系統が分かれており、直通する電車もすべて列車番号がかわる。と、いっても稚内から出発する普通列車はすべて、ここ名寄止まりで、音威子府と旭川を往復する列車が1往復ある。旭川から出発する普通列車は早朝1本のみが、稚内まで直通運転をしている。名寄ー稚内間を走る普通列車は、旭川からの列車も含め下り2本、上り3本だ。しかしこの名寄から先、旭川までは1日8往復運行されている。平成12年には名寄ー旭川間の高速化改良工事が行われたことにより、この区間で特急列車の速度アップも図ることができた。



名寄駅到着が14時25分。ここで駅から出て今日は名寄で1泊……と考えるには少し時間が早すぎる。このまま宗谷本線で旭川を目指すことにしよう。ここまで各駅停車で来たので、できることならここから先も各駅停車で行きたいのだが、各駅・旭川行の出発時間は16時15分かなり間があいてしまう。そこですぐに出発する14時33分快速「なよろ8号」・旭川行きに乗り継ぐこととした。車両はキハ40形700番台。旭川駅までは約1時間半の旅路となる。稚内駅で車両に乗り込んだ時と違い、名寄を始発とするこの列車には多くの乗客がのりこんでいる。1両編成の列車であるが、座席は8割方埋まっている。


宗谷本線の旅もラストスパート。もう少し電車に乗って、今晩は旭川に泊まることとしよう。夜は何を食べようか……そんなことを考えているうちに、宗谷本線・快速「なよろ8号」は動き出した。


(写真1)名寄駅の案内版。宗谷本線はここで北と南にわかれている。

(写真2)稚内からの列車がホームにつくと、反対側にはすでに、旭川への快速列車が。

(写真3)旭川へ向かう快速列車。ここで乗りかえ。


※この投稿は平成30年12月に現地へ行った際の記録、撮影した写真です。

※次回は令和2年10月3日(土)に更新します。以後、毎週土曜更新が目標です。

※平成31年1月分の鉄道輸送統計調査における旅客営業キロの全国合計は27,787.2Km

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